海と日本 水の輪:三陸能舞台

8月16日 (木)
15:30~16:00

半能「石橋」(しゃっきょう)

越喜来漁港(雨天時:大船渡市立三陸公民館)

 「三陸港まつり」が大震災の後初めて、7年ぶりに越喜来漁港で開催されることを紀念して、能「石橋」を上演致します。「石橋」は、獅子の顔をした「獅子口」という名前の能面をつけた、白獅子と赤獅子の豪壮な舞がみものです。獅子の舞は、古くは唐楽に由来し、世阿弥の時代には、猿楽や田楽に取り入れられていたものが能「石橋」になりました。 半能「石橋」の前には、被災地さんりくと県内陸のこども同士が大震災とお互いの芸能の魅力について語り合い、被災地の復興、未来に向けたエールを交換する「子ども芸能交流」がおこなわれます。

半能「石橋」

白獅子:山本 章弘
赤獅子:山本 麗晃 

笛 : 斉藤 敦
小鼓: 古田 知英
大鼓: 守家 由訓
太鼓: 中田 弘美

後見: 梅若 基徳
地謡: 杉浦 豊彦  大西礼久  井戸良祐   武田 崇史 

能「石橋」あらすじ

石橋とは、中国・清涼山にあるという大きな石の橋のこと。幅は一尺(約30センチ)にも満たず、表面は苔むして滑りやすく、下の谷までの高さは千丈(約3000m)に及んで目は眩み足も竦むばかり。しかも人間が渡した橋ではなく、自然と出現した橋であるそうです。というのも、石橋とは文殊菩薩の浄土へと続く橋だからです。その石橋の上に獅子が現れ、咲き乱れた牡丹の花に戯れつつ、雄壮な獅子舞を舞って千秋万歳を祝います。白獅子が親、赤獅子が子を表し、白は威厳を持って重々しく、赤は若くキビキビと動きます。

Copyright: Yamamoto Noh Theater 2018 写真:佐藤寛志